wikipediaにも外断熱が載る時代
外断熱が本当に一般的になってきているのだと知りました。
ほぼ自分用のメモですが、ちょっと感動しております。以下、その記事から引用です。
建物(コンクリート構造物)の外側を断熱材で覆うので、建物の躯体が室温と同調し、以下の利点があるといわれている。なお、外断熱工法という場合、マンション等のRC(鉄筋コンクリート)構造の外断熱工法と木造を中心とする戸建て住宅の外張り断熱工法の両方を含めることもあるが、この二つは本来別物であり、ここで外断熱工法と呼ぶものはRC構造やメーソンリー構造など熱容量の大きい建物に限定する。
- 室内に結露が発生せず、カビ・ダニの被害が抑えられる(アレルギー予防)。
- 外気温変動による躯体の膨張収縮が少なく、耐久性が高い(環境低負荷・高資産価値)。
- 高い熱容量を持つ躯体(特にコンクリート建造物では顕著)が断熱材の内側に置かれるため、室温の変動が抑えられ冷暖房の効率が良い。(省エネルギー効果)
- 建物内部(部屋間)の温度差が少なく、ヒートショック現象が起こりにくい。
思わず我が意を得たりと思える部分をボールド強調してしまいましたが、本来木造と鉄筋コンクリートの外断熱は全く発想も用途も違うものだと私も常々主張しております。
私ども建設の関係者がよく読んでいる大事な雑誌、「建築知識」の2001年12月号に鎌田紀彦先生がこう書いていらっしゃったのを思い出しました。
今、外断熱がブームである。(中略)このブームを受けて、00年1月28日付朝日新聞の天声人語で外断熱が取り上げられた。(中 略)そこでは、江本氏の本の論旨を紹介するとともに、木造住宅も外断熱(正確には外張り断熱)とすべきとする、松井修三氏が紹介された。これは天声人語氏 の大いなるミステークであった。(中略)また、RC造と木造では熱の特性が大きく異なり、RC造でよいから木造でもという論点にはならないのだ。
この後段で鎌田先生は、木造の外張断熱、高気密高断熱工法の是是非非について記してらっしゃいます。とても興味深い論文です。
しかし、こうしたすぐれた主張が2001年に出ているにも関わらず、木造の「外断熱」とRC造の外断熱、あるいは木造の「外張り断熱」との違いが明確にならずに使われているのは、建設業にいるものにとって由々しき問題ではないかと今だに思っています。
この混合の問題がwikipediaでは明確に書かれていたので、うれしくなりました。
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