集成材とは、無垢の木を一定の形に切りそろえてつなげて1本の木のようにした木材をいいます。構造材としては無垢材の1.3?1.5倍くらいの強度があるといわれていますし、無垢とくらべてくせがなくなるので、そりやまがりがでにくいです。
つなぎ合わせているなら、ホルムアルデヒドなどの化学物質を心配だろうとおっしゃる方もいらっしゃいます。実は、「F☆☆☆☆」(「Fフォースター」と読みます)のJIS水準が2003年に定められてから、ホルムアルデヒド関係の問題は激減しました。たまにあっても、今度は家具から出るホルムアルデヒドの方が強いと聞いています。
正直にいいまして、昔の建材の方がはるかにホルムアルデヒドなどを含有していました。もし、いまの厳格な水準でもシックハウスが人の生死にかかわる問題であるなら、旧来の基準の環境の中では、はるかに多くの深刻な問題が起こっていたであろうと私は表います。シックハウスは問題ですが、あまり過大視するハウスビルダーさんにも問題があると私は思っています。
逆にいうと「無垢」の木は、どのような性質を持つのでしょうか?
「含水率」という言葉を聴いたことがありますか?木材は生きています。生きているからには、細胞の中に水を含んでいます。この水の量を含水率というのですが、季節が変わったりして、湿度が変われば含水率も変化します。含水率が変化すれば、生きている木はまがったり、そったりします。昔の戸建ての住宅で冬の乾燥した夜に「ピシッ!」と音がしたのは、乾燥して木が縮んでいくときに割れる音でした。
無垢の木ではない=本物ではないと考え、いやだとおっしゃる方もいらっしゃいますが、実は無垢材だとどうしても節が出てしまいます。集成材だと目がそろっています。いわば「本物以上に本物らしい」と言えます。
無垢材と集成材
のどちらがいいともいえませんが、用途に合わせて使い分けていくべきだと私は思っています。異常にシックハウスを強調して、「無垢材がいい!」と宗教的に盛り上げていく
のも考え物ですし、音がしようと多少柱がそってもかまわないということでしたら無垢材を使う
のもよいでしょう。どっちがいいと一意に決められるも
のではありません。